コラム

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100円硬貨と自動販売機

自動販売機で100円が反応せずにお釣り口にそのまま落ちることがあります。

それは業界用語で「コインがすべる」という現象です。表面に付着した汗や油膜、汚れが硬貨の重さや厚みをわずかに変化させ、コインを識別する機械が排除しています。自動販売機の中にあるこの識別機にはセキュリテイ能力、処理速度、それに加えて省エネまでもが求められています。直径、厚み、重量、材質等を組み合わせて極めて正確に硬貨を判別するこの識別機なしでは自動販売機というものはそもそも成立しません。

また、日常で100円硬貨を入れる際ふと気になることにも、この識別機の存在が関係しています。

乗車券の自販機・券売機は“縦向き”が主流。対して、自動販売機は識別機の都合で硬貨を入れる場所は“横向き”なのです。

券売機の場合、時間を少しでも短くするためにスピードが求められています。縦にコインをいれるようになっているのは投入口が“縦向き”だとコインが転がりやすく、早く識別機に到達できるというのが理由。また処理量が多いために識別機そのものが大きく、それなりの奥行きが必要でもあります。
それに対して飲み物やタバコの自販機の場合、 券売機のようなスピードは求められないために入り口は横でOK。識別機も小さくて済んでおり、その分商品の収納スペースを大きくし、自動販売機本体もスリムにすることが出来ている、というわけです。

識別機内部での大まかな流れですが、電子式センサーで硬貨のサイズを計測。エレクトロマグネットで金属の材質を検知。コインが通る時の乱れ方を調べて種類を判別します。ものの数秒で識別され正しい列に振り分けられ、はじかれた硬貨のみが釣り銭口に落とされます。こうした極めて複雑で精緻な技術が日々の自動販売機を支えています。

さて、冒頭の現象への対処法ですが、100円硬貨を軽く拭いてから入れなおすと正常に認識することが多いです。

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