コラム
アパート経営における自動販売機の設置
アパート経営の際に自動販売機を設置すると、入居者へのサービス、利便性の向上などの入居促進対策となります。飲料提供の機会が出来、災害の多い昨今備蓄飲料ともなり、設置機種によってはwi-fi機能も付いてきます。設置されていると明るくなるため治安上もプラスです。月々どれくらいの利益が見込めるのかは契約内容及び立地条件などによって異なるため一概には言えませんが、アパート経営上の利益の上積みとなります。
デメリットは場所によって不良グループなどの溜まり場になる場合がある事、ゴミが散らかりやすい事、それとまれに音の問題が挙げられます。自動販売機の運転音がうるさいと住民の苦情が入った場合には、夜間は冷却をタイマーで止めるなどの対処方法はありますが、そうしたことがあり得ると事前にわかっているだけでもトラブルを未然に防ぐことができます。
利用者のほとんどが入居者であるマンション内の自動販売機は、周辺に比べて若干リーズナブルな料金設定がされていることがあります。この販売価格の差額はマンションのオーナーや管理組合が支払っているわけではありません。売上予測をもとに、マンションのオーナーや管理組合と調整が行われ、関係者全員にとりWin-Winの関係になるように販売価格が決定されています。オフィスに設置されている自動販売機も通常より安く設定されていることが多いですが、これも同様の方法で可能になる福利厚生対策です。
また以前はアパート経営と自動販売機の設置が直接結びつけられる「自動販売機スキーム」と呼ばれた消費税還付策がありましたが、こちらは2016年の税制改正によって実質不可能となっており、現在は自動販売機がらみではなく、金の売買を行うことで課税売上高を大きくするという節税手法がとられるようになっています。