コラム
「天然」「自然」の水が自動販売機へ届く
自動販売機の売り上げにおいて水は炭酸飲料に次いで二番目と、大変に大きな比重を占めており、商品イメージはよく「自然」「天然」の言葉で彩られています。自動販売機の前に立った時、手元のペットボトルと産地とのつながりを見出せることができたなら、その付加価値は確実に高まります。
飲料の品質表示ガイドラインは農林水産省によって定められており、「自然」「天然」の表記にもまた基準があって、決して乱発されているものではありません。
まず容器入り飲料水、いわゆるミネラルウォーター類は大きく４つに分けられます。ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター・ミネラルウォーター・ボトルドウォーターです。そして消費者にとって購買のきっかけになり得る「自然」「天然」の文字はこの４つのうちの２つ、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウオーターだけに許されたものです。
「ナチュラルォーター」とは特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理が行われていないもの。
また地表から浸透して地下を移動する間、もしくは地下に貯まっている間に地層中の無機塩類が溶け出した地下水を原水とし、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理が行われていないものを特に「ナチュラルミネラルウォーター」と呼びます。
（そしてこのナチュラルミネラルウォーターを原水として更に品質安定のためにミネラルの調整等がされているものが「ミネラルウォーター」。ミネラルの調整など加工工程がある訳ですが、こちらはその工程ゆえに「自然」「天然」の表記ができません。）
自動販売機には水という形で本当に「自然」「天然」が届いているのです。
