コラム

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夏場の自動販売機の売り上げを支える「切り替え」の技

夏場で伸び、かつ儲けが大きい商品といえば「飲料」。飲料の平均粗利率は約36%程度と高く、夏場こそが書き入れ時と言えます。商品切り替えの時期と方法は各社独自の販売戦略が光る売り上げの分水嶺。最善を求めて磨き抜かれた複合的な判断が積み重ねられています。

切り替えの判断材料はまずは気温。業界では一般的に平均気温15度以上が切り替えの目安とされています。東京でいうと4月頃ですがそこで一律に変更されるわけではなく、GW時期を境とすることが多いという社もあれば、予測しきれない一時的な肌寒さを考慮して段階的に実施している社もあります。

そして気温の次の判断材料はロケーション。このロケーションにより判断は更に慎重に細分化されていきます。というのも元々場所により需要はまちまち。そして駅など同じ場所でも自動販売機の設置位置によって商品の売れ方は全く異なり、その上イベント開催などによる突発的な急増なども常に考慮される必要があるからです。自動販売機はそもそも無人であるため、この難しい流れを読むルート担当者らの経験則やセンスは切り替え判断において大きな比重を占めてきましたが、近年はここに新しい動きが出てきています。

東日本旅客鉄道(JR東日本)の「エキナカ自販機」では切り替え判断にビックデータを活用。売り上げと気温の相関について最先端の数式モデルで分析し対応しています。また逆に切り替えないことを戦略としているケースも。お年寄りの多い場所や市場などでは一年中ホットに、逆にスポーツクラブなどの屋内施設では複数台ある自販機のうち1台を一年中コールドにするなどのロケーションによってきめ細やかに消費者のニーズをすくい取る形もすっかり定着しました。

いつ切り替えるか、どう切り替えるか、そもそも切り替えをするのか否か。飲料各社の智慧の詰まった夏の決戦、夏本番に向けた自動販売機の「衣替え」がもうすぐ始まろうとしています。

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