コラム
アサヒカルピスの自動販売機の持つ強さ
アサヒカルピスは長年愛されるロングセラー商品を取り扱っている老舗メーカーです。近年は「健康」というキーワードを掲げ、20年近く販売数量が増加しますますの成長を遂げています。「三ツ矢サイダーW」(トクホ)、「カラダカルピス」(機能性表示食品)など、おなじみのブランドにも健康をプラス。またESG(環境、社会、ガバナンス)の取り組みにも積極的。「カルピス 夏休み自由研究 発酵のチカラ・親子教室」、「三ツ矢サイ ダー」ジュニア環境授業など、これから育つ世代への手堅い目配りも効いています。
アサヒカルピスの自販機設置台数は現在およそ25万台。
2012年にはカルピスを買収し、商品のバリエーションが格段に上がりました。アサヒには6大ブランドがありますが、「三ツ矢サイダー」、「カルピス」、「ワンダ」、「十六茶」、「ウィルキンソン」、「アサヒおいしい水」と錚々たる顔ぶれです。
またブランドそのものの強みは社の枠にとどまらずに最大限生かされています。
ダイドーの自動販売機で、アサヒの「三ツ矢サイダー」と「カルピスウォーター」が販売されています。ダイドー社が他社製品を扱うのはキリンの「午後の紅茶」に続く2例目。それだけ強いブランド力であるということです。
知名度高いブランドによる強みと国民的関心事である「健康」というキーワードの力強さがアサヒの特徴なのですが、もう一つの特徴が消費者の潜在的ニーズに着目する速さ。
いち早くWi-Fiを搭載した自販機を展開、5月から夏場にかけ“強冷自販機”(庫内を4℃低くし約1℃で提供)を全国に設置、はたまた常温自動販売機の開発など、アサヒの差別化にはニーズを的確に汲むが故に説得力があります。
軸足の強さ、骨太さを感じさせる企業であるアサヒカルピスは住友系です。
住友系企業のビルにはアサヒカルピスとサントリーの2社の自動販売機が設置されています。