コラム
飲料の種類が多くない自動販売機はなぜ存在しているのか
飲料には様々な種類がありますが、傾向としては自動販売機で購入したい商品は「日本茶」「コーヒー」がおよそ半分。次に「炭酸飲料」「水」「スポーツドリンク」「ブレンド茶」「麦茶やウーロン茶」「紅茶」「果汁飲料」と続いていきます。購入したいソフトドリンクの容器の種類・サイズは「500ml前後のペットボトル」が最も多く、缶は男性、ペットボトルは女性の方が多くなります。
利用者の方々を調査すると、自動販売機を選ぶ際の着眼点は「商品の種類が豊富である」というのがトップに来ます。また 自動販売機は設置環境や客層によって、必要とされる飲料が全く異なってもきます。自動販売機の利用者飲料メーカーともに、メリットとして挙げられるはずの「多種の商品を同時に扱える」という事情がありながら、扱っている商品が限定されていたり、全て一緒である自販機が世の中には多数存在します。それはなぜなのか。
つまり「その商品がその場所においては群を抜いて売れ行きがいいから」、です。
最初こそ色々な商品を並べてみたものの、結局コーヒーしか売れない、そうなるとコーヒーばかり置いた方が売上はあがる、そして最終的にコーヒーばかりになっていった、といった流れです。売上のデータは管理されておりその数字に基づいて商品が選定されます。売れない商品を並べても売り上げにはつながりませんから必然の結果であるという事です。
また、別の視点での飲料の種類の分け方があります。自動販売機専用品とそれ以外、という区分けです。
自動販売機での販売に耐えるために自動販売機専用ペットボトルは硬めに作られており、それ以外はPETの材質を落とすなどしてコスト削減がされています。スーパーなどで安売りしている500PETは自動販売機対応品でないものがほとんどです。対応品でない500PETも自動販売機に装填はできなくはありませんが、詰まってしまったり、下から引き抜かれて盗まれる場合などがあり得ます。