用語集
直打ち
自動販売機の固定方法には、地面に直接自販機の脚部を固定するものと、台座を組んで地面に固定し、そこに自販機を据え付ける方法があります。地面に直接脚部を固定する方法を、直打ちと呼びます。
固定に使われるのは、アンカーボルトと呼ばれる、基礎部分のコンクリートや柱、壁に打ち込むことができるボルトと、専用の特殊な金具です。近年は大型地震の頻発から、自販機の耐震性が問われており、様々な対策が講じられるようになりました。これは個々の企業の努力に留まらず、政府が今後の災害対策の一環として取り上げるまでになっています。
災害対策の観点から見たとき、自販機にとって重要になってくるのは、「倒れない、もしくは倒れたとしても安全な方向に倒れる」ことです。倒れること自体を防ぐことができればそれが一番いいのですが、絶対に起こりえないと断言することは不可能です。そこでより確実な方法として採られたのが、倒れる方向をコントロールできる台座をつくる、というものです。転倒防止板を台座に取り付けることによって、自販機を前方向ではなく、横に倒れるように誘導することができるようになりました。
耐震対策として取り上げられやすいのは転倒防止板付きの台座に据え付けられた自動販売機です。しかし、これは何も台座付きのものが直打ちよりも安全だということではありません。どちらの方法を採るかは設置場所の状況によってまちまちであり、その判断はどちらがより有効かという専門家の知識によるのです。