用語集
ユニバーサル機
ユニバーサル機とは、身体が不自由な方や身体機能が衰えがちなご高齢の方、車椅子を乗っている方などが利用しやすいように配慮して設計された自動販売機のことで、一般の自動販売機にはない様々な機能がついているのが特徴です。
たとえば、一般の自動販売機では、車椅子に乗っていると上段のボタンに届かないので、上段の商品を購入しにくいのが難点でしたが、ユニバーサル機には、車椅子に座ったままでも上段の商品を購入できるように、低い位置に上段の商品を購入できる補助ボタンが設置されています。
また、車椅子に乗ったまま機器を操作していると不安定な体勢になりがちですが、ユニバーサル機では、ちょうどいい位置に手すり付きのテーブルが付いているので、車椅子の方でも安心して利用できます。
テーブルには、購入した商品を置くこともできるので、複数の商品を購入するときにも便利です。
一方、一般の自動販売機では、目の不自由な方や視力の衰えた高齢者は、お金の出し入れに戸惑う場合も多いものですが、ユニバーサル機では、位置が分かりやすいように硬貨投入口や紙幣挿入口、つり銭返却口、つり銭返却レバーなどを目立つ色(オレンジなど)で着色しています。
その他にも、紙幣挿入口とつり銭返却口には、紙幣の挿入やつり銭の出し入れをスムーズに行えるように受け皿(トレー)を設置したり、商品取り出し口を高めに設置することで無理のない姿勢で取り出せるようにするなど、様々な面で配慮されています。
このように、ユニバーサル機は、ユニバーサルデザインの思想が生かされた自動販売機といえます。
ユニバーサル機は、現在では、医療機関や高齢者施設だけでなく、駅や空港、サービスエリア、官公庁、ショッピングセンターなど、様々な公共施設で設置されています。
日本では、将来確実に到来する超高齢化社会に向けて、今後、公共施設への設置台数が増加していくことが予想されます。