コラム
自動販売機業界に強いダイドー
自動販売機で強いメーカーはどこだろう。そんな疑問を思い浮かべた場合にどのブランドが思い浮かびますか。コカ・コーラ、サントリー、アサヒ、キリン、伊藤園。こうした国内における清涼飲料水メーカーの中で第六位に位置するダイドー。ですが実は自動販売機で上げる売り上げがなんと9割にも及ぶ独自の立ち位置を持つ会社。自動販売機に限定して考えると相対的に非常に強いのです。ダイドーにおけるもっとも知名度の高い主力商品はコーヒー。ダイドーといえばダイドーブレンドコーヒーと自然に出てくるほど浸透しているコーヒーが、同社における飲料品売り上げの実に5割を叩き出していることにその秘密が隠されています。もともとは国内におけるモータリゼーションが本格化し、巷の物流を担うドライバー達からの「眠気覚ましがほしい」の声を元に開発されていったのがダイドーのコーヒーです。その歴史的経緯が自動販売機業界における強さ、コーヒーが主力であることの二つを裏付けているということです。消費者の好みに合わせ開発されてきた沢山の種類のコーヒーは2012年、ダイドーブレンドの名のもとにブランドとして統一化。デミタス、キリマンジャロブレンドなどもその際にデザインが改良されました。ダイドーはもともとは大同薬品にそのスタートを持つ企業、それだけにカフェインの目覚まし効果に敏感です。コーヒーに並ぶカフェイン飲料といえば紅茶です。その紅茶がダイドーの販売機に組み入れられて久しくあります。2012年には紅茶に強いキリンと提携。ダイドーのコーヒーとキリンの午後の紅茶、この知名度の非常に高い二大商品が双方の販売機の中で選べるという体制を取ったのです。ダイドーの自動販売機はドライバーの強い味方です。